パレスチナ・ガザ出身デザイナーと共同ブランドの設立
2025年4月10日(木) 19:11

このほど、大津市のパレスチナ伝統工芸品の輸入販売業者が、ガザ出身のデザイナーと新たなブランドを設立しました。
県庁で会見を開いたパレスチナの伝統的工芸品を扱う大津市の「パレスチナ・アマル」の代表の北村記世実さん。パレスチナ・ガザ出身で、現在は、エジプトで活動するデザイナーのロザン・アル=ハザンダルさんと共同で新たなデザインブランド「ピューパ ガザ」を設立すると発表しました。

デザインブランド「ピューパ ガザ」のピューパは、「さなぎ」という意味で、将来は、チョウのように羽ばたいていくという思いが込められています。第1号となるデザインには、パレスチナの伝統的な刺繍の花柄が盛り込まれ、希望を表す花の先には地球が描かれていて、パレスチナ・ガザが孤立しないことを表現しているといいます。

戦禍によって、出張中だったロザンさんはガザに戻れなくなりました。
3月末現在で、ロザンさんのスタッフのうち、3人が死亡し、2人が行方不明になっているということですが、北村さんは、「悲しかったり辛かったりというものだけでなく、すごくポジティブな発信というものも、このデザインの中で行われているので、本当に美しいデザインだと感じた」とデザインを見た時の印象を述べられていました。
まず5色のTシャツが「パレスチナ・アマル」のオンライン販売サイトで購入でき、収益の一部は、ロザンさんやスタッフ・その家族のために寄付されるということです。
今後、文具やバッグなどの販売も検討していて、継続的な支援につなげていきたいとしています。