びわ湖の全層循環5年連続で確認
2025年2月19日(水) 19:04
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県の発表によりますと、今月14日、琵琶湖環境科学研究センターが高島市の今津沖で水質調査を行ったところ、湖の表層付近と底層付近で、水に溶ける酸素の量の数値がほぼ同じになったことが確認されたということです。これはびわ湖の水が、浅いところと深いところで同じ状態になったことを示していることで、県は「全層循環」を確認したと発表しました。
全層循環は、水面付近の酸素を多く含んだ水が、冬の水温低下や季節風の影響で湖底付近の水と混じり合う状態です。先月から今月上旬にかけての冷え込みと強風の影響で琵琶湖の水が、十分冷え、発生したとみられます。
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“びわ湖の深呼吸”とも呼ばれる「全層循環」は、びわ湖の底付近で暮らす生き物には欠かせない現象ですが、2019年と20年には確認されませんでした。その後は毎年確認され、去年12月以降の調査では、水深90メートル付近で生き物の死亡個体は確認されず、スジエビなどの生息が確認されたということです。