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政務活動費約５８０万円の返還を免れようとしたとして、詐欺の罪に問われている元議会議員の初公判が、２９日、大津地裁で開かれ、男は起訴内容を認めました。検察側は１年６カ月を求刑し、公判は即日結審しました。

詐欺の罪に問われているのは、元県議会議員・大野和三郎被告（６９）です。



起訴状によりますと、大野被告は、年度ごとに県から支給される政務活動費について、本来であれば、支出額を差し引き、使わなかった分は、返金しなければいけないところ、２０１７年度～２０２２年度にわたって、支出額を水増しした虚偽の収支報告書を提出し、計約５８０万円の返還を免れ、利益を得たとされています。

２９日の初公判で、大野被告は、起訴内容について、間違いないかと問われると「ありません」と起訴内容を認めました。

大野被告は、被告人質問で、虚偽の収支報告書において、多くが長女に調査業務補助員としての給料を払っていたとされていたことに対し、「働いていたことはありません」としました。

そのうえで、使い道を問われると、「街宣車のガソリン代やＪＲの定期代などに使っていた」とし、県民に対して、「不徳の致すところにより、迷惑を掛けて申し訳ない」と話しました。
　　　　
また、検察側は、「多額の公金を実質的にだまし取り続け、非常に強い非難に値するべき」などとして１年６カ月を求刑し、即日結審しました。

判決は、２月２８日に言い渡されます。